健診データの分析を脳卒中予防に生かす-国保でHOT情報2012年5月号

鹿児島県の一人あたり医療費は全国第8位。また、脳血管疾患の死亡率が非常に高く、その中でも脳卒中の死亡率は全国第6位だという。そこで平3年成2度から鹿児島県では、脳卒中対策プロジェクトを開始。県内6モデル市町村において課題の分析、予防の実践が始まっている。国保でHOT情報では、このような取り組みについて、鹿児島県保健福祉部健康増進課の永山広子技術補佐と井上須美子技術主査にお話を伺い、5月2日と9日にお伝えしました。

県民の死亡原因第3位

鹿児島県ではチラシ等も使って脳卒中予防を啓発。脳卒中の危険因子や飲酒量の目安等も記載されている鹿児島県ではチラシ等も使って脳卒中予防を啓発。脳卒中の危険因子や飲酒量の目安等も記載されている

鹿児島県では、脳卒中対策に取り組まれているようですね。

永山技術補佐

本県では「脳卒中」の発症や重症化予防に重点的・集中的に取り組むため、昨年度、生活習慣病(脳卒中)対策プロジェクトを立ち上げました。

脳卒中に重点をおいたのは、なぜでしょうか。

永山技術補佐

脳卒中は県民の死亡原因の第3位ですが、他の県に比べて死亡率が大変高く、人口あたり全国平均の1・5倍、全国最下位の沖縄県と比べると実に2・2倍もの方が毎年、脳卒中で亡くなっています。また、脳卒中は鹿児島県の高齢者が介護の必要な状態になってしまう、最大の原因でもあります。そこで、県のプロジェクトとして脳卒中の発症と重症化の予防を積極的に推進しています。

合併症や再発の危険

永山技術補佐 「脳卒中予防のためには生活習慣の改善が大切」と話す永山技術補佐(右)と藏薗千尋レポーター

なるほど。それでは脳卒中とはどんな病気なのですか?

永山技術補佐

脳の血管がつまったり、破れたりして、脳に障害をきたす病気です。代表的なものは脳の血管がつまる「脳梗塞」、脳の血管が破れて出血する「脳出血」、脳の表面の血管にできた動脈瘤が破れる「くも膜下出血」です。脳卒中で亡くなる方の約6割が脳梗塞、約3割が脳出血です。

どのような症状が現れるのですか?

永山技術補佐

脳卒中の発作が起きて脳がダメージを受けると、その部分が制御していた「からだの働き」ができなくなります。例えばからだの片側がマヒしたり、言葉が出なくなったり、ものが飲み込めなくなったりといった症状が現れ、寝たきりになることもあります。また、寝たきりによって使わない筋肉がこわばり、手足が動かなくなるという合併症が起こることもありますし、治療が遅れると、再発して命を失う場合もあります。

モデル市町村の取り組みで受診率が65%に

脳卒中はとても怖い病気ですね。県の脳卒中対策プロジェクトでは、どのような取り組みを行っているのですか?

永山技術補佐

昨年度は県の既存事業を活用して、県内全市町村、国民健康保険団体連合会、協会けんぽのご協力をいただき、特定健診データの分析を行ったほか、県内各地の6つのモデル市町村で、脳卒中予防のための地域の人材育成や実践活動などの取り組みを開始しました。

モデル市町村での実践活動の結果はいかがでしたか。

井上技術主査

現在、県内6つのモデル市町村で、地域の実態に応じた活動を進めています。例えば徳之島の伊仙町では、町長をはじめ職員やボランティアの方々が一丸となって、国保加入者の特定健診の受診率アップに取り組み、平成23年度の実績で受診率65%を達成しました。県全体の国保の健診受診率は平成22年度が約33%ですので、伊仙町の受診率65%は大変すばらしい結果です。

健診は大切なんですね。  

井上技術主査

健診は病気や、病気を引き起こす危険因子を早期発見したり、病気にならないよう生活習慣を見直すきっかけになります。職場や地域の健診を毎年きちんと受けていただくことが、脳卒中はもちろん、がん、心臓病といった他の生活習慣病を予防する上でも大変重要です。

生活習慣病の予防が鍵

プロジェクトにおける今年度の予定を教えてください。

永山技術補佐

県の新規事業として、関係者に対する研修会や一般向けのシンポジウムの開催、啓発用パンフレットの作成、減塩レシピの作成と県内全市町村での料理教室の開催、脳卒中発症に関する疫学調査など新たな取り組みを行うほか、モデル市町村での実践活動についても更に推進していきたいと考えています。

色々な取り組みが行われているようですね。最後に、脳卒中予防のポイントを教えてください。  

永山技術補佐

脳卒中予防には高血圧や糖尿病など、危険因子となる生活習慣病の予防が大切です。そのためには、禁煙はもちろん①バランスの取れた食生活を心がけ、特に食塩や脂肪を減らして野菜をたくさん摂る②アルコールは控えめにして、適度な運動を続ける③十分な休養をとる④定期的に健康診断を受ける――など、生活習慣の改善が大切です。また、高血圧や糖尿病などで治療中の方は、医師の指導のもと治療を続け、重症化を防ぐことが大切です。

2012-05-02
カテゴリー: 国保でHOT情報 

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