お口の健康が全身の病気の予防につながる -国保でHOT情報2015年7月号-

6月4日から10日までの1週間は、歯と口の健康週間です。
「定期健診の重要性について」公益社団法人鹿児島県歯科医師会の要光理事に、また、「最新のむし歯予防について」同会の宮川尚之理事にお話を伺い、5月27日と6月3日の2週にわたってお伝えしました。

定期健診と歯周病予防

定期健診と言いますと、ちょうどこの時期、学校では歯科健診が 行われます。むし歯を見つけて、歯科医療機関を受診するといったことが行われていたと思います。
図1が定期健診の種類ですが、こうしてみると、いろいろな健診があるのですね。

要理事

そうですね。ここに挙げている健診は、各市町村によって多少違いますが、図1のようにお腹に赤ちゃんがいる時、乳幼児期、先ほどお話に出た学校歯科健診、そして成人から高齢期まで健診があります。

 

一生を通して切れ目なく、健診があるということですね。

要理事

そうです。できるだけ自分の歯を残し、美味しく食事をし、一生を豊かに過ごすためにお口の健康は大変重要です。そのために継続した健診を行うことで歯を失うことが少なくなります。図1には掲載していませんが、歯を失って入れ歯を使われている方も美味しく食事をするためにも健診は大切です。

歯を失うことは、加齢現象と考えている方も少なくないようですが?

要理事

確かにそういう話はよく聞きます。しかし、むし歯で考えると、3歳までにむし歯を作らなければ、一生むし歯にならない可能性が高くなります。18歳までむし歯がなければ、一生むし歯で困る心配は無くなります。

乳幼児期と学齢期の学校歯科健診は、大変重要な健診なんですね。 むし歯以外では、歯を失う大きな原因に歯周病がありますが、これについてはどうでしょうか。

要理事

50歳以降で、歯を失う原因の一番は、歯周病です。歯周病は、早い人は、小学校から始まります。ほとんどの方は、20歳ぐらいから歯周病が進行し症状が出るのが40歳ぐらいと言われています。(図2)

歯周病の進行は、この時期に健診を受けることで予防が可能となる のでしょうか。

 

要理事

歯周病の進行は、人によってさまざまな進行のパターンがあります。図3のように 個人差、また個人の年齢の中でも病状の進行が変わります。ですから、一人一人のリスクに応じて健診をする期間を短くしたり長くしたりする必要があります。歯周病は、物言わぬ病気と言われ、症状を感じないまま進行し症状を感じるようになる頃はかなり進行している病気です。それだけに健診で病状を把握しておくといったことが重要になります。

 社会人になってからは、仕事が忙しく、健診を忘れてしまう方も多いかもしれませんが、症状が出てからでは遅い歯周病を考えると、定期的に歯科医院に通うことも重要ですね。

要理事

そうですね。学校を卒業して社会人になる時期は、法律で決められた健診はありません。事業所歯科健診や個人的に健診を受けていただきたいと思います。

 

では、歯がなくなって入れ歯を使われている方の健診はどうでしょう。

要理事

入れ歯は、使い続けているとすり減ってきたりして、合わなくなってきます。しかし毎日使い続けているので、合わなくなったことに気がつかないのです。できましたら半年に一回ぐらいは、入れ歯の健診を受けていただきたいですね。

今回のテーマである定期健診を受けることで、むし歯や歯周病の予防につながります。また、入れ歯をお使いの方も定期的に健診を受けていただくことでお口の健康が維持できるということですね。

要理事

お口の健康を保つことで、他の全身の病気にもかかりにくくなります。そうなると医療費も安くなります。お口だけでなく全身の健康のためにも定期健診を活用して欲しいと 思います。(図4-1、4-2)

 

 

 

最新のむし歯予防

むし歯予防といえば、真っ先に思い浮かぶのが「歯みがき」だと思うのですが。

宮川理事

むし歯予防=歯みがきということは、半ば常識化していますが、実は歯をみがくだけでむし歯を完全に予防できるかと言えばそうではありません。歯みがき剤をつけないで歯をみがいても、あまりむし歯予防に効果がないということがわかっています。

歯みがき剤って大事なのですね。では、どういった歯みがき剤がいいのでしょうか?

宮川理事

歯みがきはフッ化物配合の歯みがき剤を併用した場合にむし歯予防効果があります。フッ化物は市販の歯みがき剤の多くに含まれていますので、歯みがきをする際には歯みがき剤を使用することが望ましいです。
むし歯予防効果をより高める方法として、50mlの水で1回だけうがいするイエテボリ法という方法があります。フッ化物を口の中に残留させるためにうがいを軽めにするということです。この場合には研磨剤や発泡剤の配合が少なめの歯みがき剤を使用します。

フッ化物とはどんなものですか?

宮川理事

フッ化物には歯の質を強くしたり、むし歯になりかけた歯を修復したり、むし歯菌の活動を抑える働きなどがあります。フッ化物を用いた方法は科学的根拠に基づいて安全性と有効性が確立されており、むし歯予防の効果が高いといわれています。

フッ化物は歯みがき剤の他にどのようにして利用するのですか?

宮川理事

保健センターや歯科医院などで、高い濃度のフッ化物が入っている液やジェルなどを直接歯に塗る「フッ化物歯面塗布」や家庭や学校などで行うことができる、低い濃度のフッ化物が入った水溶液でぶくぶくうがいをする「フッ化物洗口」などがあります。これらの方法を組み合わせて行うことがむし歯予防に最も効果的です。(図5)

歯科医院でできる予防法にはどのようなものがありますか?

宮川理事

シーラントという方法があります。シーラントとは最もむし歯になりやすい歯のみぞの部分を超音波で洗浄し、プラスチックやセメントを流し込んでむし歯菌が入らないようにして予防する方法で、乳歯や生えたての永久歯に最も効果があります。ほとんどのシーラント材はフッ素イオンを少しずつ持続的に放出するので、シーラントをした部位の歯の質も強化できます。(図6)
ただし、このシーラントは大人の場合は保険適用外となる場合がありますので、かかりつけの歯科医院に相談してみてください。

 

シーラント以外にも予防法があったら教えてください。

宮川理事

お砂糖などの代わりにキシリトールを使う方法もあります。こちらも正しい使い方をすれば効果がありますが、誤った方法だと逆にむし歯をつくることがあります。「トクホのマーク」や「歯に信頼マーク」を参考にすると良いでしょう。
また最近ではレーザーの作用で、歯の質を強くしたり、フッ化物の効果を高めたりする方法があります。一定の効果はありますが、フッ化物利用の補助的な役割です。

2015-07-29
カテゴリー: 国保でHOT情報 

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