知っておきたい健康を害する受動喫煙のリスク -国保でHOT情報2015年5月号-
毎年5月31日はWHOが制定する世界禁煙デー。厚生労働省ではこの日から1週間を「禁煙週間」と定めており、鹿児島県でも「健康かごしま21」において禁煙対策を推進しています。そこで国保でHOT情報では、鹿児島県保健福祉部健康増進課の寒水竜二主事にお話を伺い、本県の受動喫煙防止の取り組みについて、4月29日に放映しました。
喫煙率は減少傾向
5月31日は世界禁煙デーですね。
「他人のたばこの煙を吸ってしまうことで、健康に悪影響を及ぼす」と話す寒水主事 |
寒水主事
はい。厚生労働省においても、世界禁煙デーからの一週間を「禁煙週間」と定めています。
鹿児島県のたばこを吸う人の状況はどうなっていますか。
寒水主事
平成23年度に調査をした「県民の健康状況実態調査」の結果では、男性が29.3%、女性の7%が喫煙しています。
たばこの害といえば、受動喫煙という言葉を聞きますが、これはどのようなことですか。
寒水主事
他人のたばこの煙を吸わされることを言います。火がついた部分から立ち上がる煙は、フィルターを通さないため、有害物質の濃度が高く、この煙を吸ってしまうことで、健康に悪影響を及ぼします。
具体的なリスクはどのようなものでしょうか。
寒水主事
喫煙・受動喫煙による、肺がん、心筋梗塞、COPD、低体重児の出生などがあります。
死亡原因の90%はたばこの煙
「COPD」って、どういう病気ですか。
寒水主事
かつて肺気腫、慢性気管支炎と呼ばれていた病気を含む肺の炎症性疾患です。日本でも、年間1万5千人以上の方が亡くなっており、原因の90%はたばこの煙だと言われている病気です。
公共の場では原則全面禁煙
先ほど、受動喫煙の話がありましたが、国の方針など、示されているのでしょうか。
寒水主事
国からの通知では、官公庁施設、学校、病院、百貨店、飲食店など「多数の方が利用する公共的な空間では、原則として全面禁煙。全面禁煙が極めて困難な場合等は、適切な受動喫煙防止対策を進めること」とされています。
求められる喫煙者のマナー
受動喫煙防止のために、禁煙や分煙などの対策が必要ですが、喫煙者のマナーも大事になりますね。
寒水主事
そうですね。妊婦や子ども、病人の周囲では喫煙しない。混雑した場所や締め切った室内では喫煙しないなど、マナーを守っていただきたいと思います。
2015-06-04
カテゴリー: 国保でHOT情報