いつまでも健康でいるために 毎日の生活習慣を見直しましょう ※健康のための生活習慣 -国保でHOT情報2018年11月号-
生活習慣病は、今や健康長寿の最大の阻害要因となるだけでなく、国民医療費にも大きな影響を与えています。その多くは、不健全な生活の積み重ねによって内臓脂肪型肥満となり、これが原因となって引き起こされるものですが、これは個人が日常生活の中での適度な運動、バランスの取れた食生活、禁煙を実践することによって予防することができるものです。
そこで、国保でHOT情報では「健康のための生活習慣」について、公益財団法人鹿児島県民総合保健センターの桶谷薫所長にお話を伺い、10月13日にお伝えしました。
メタボリックシンドロームが生活習慣病に大きく関係
まず、日頃の生活習慣が原因となって起こる生活習慣病について教えてください。
「楽しい未来のために健康設計を行っていただきたい」と話す桶谷所長 |
桶谷所長
生活習慣病とは、食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣が、その発症や進行に深くかかわっている病気の総称です。
最近では、内臓に脂肪がたまるメタボリックシンドロームが生活習慣病の発症や悪化に大きく関係していることがわかってきました。
鹿児島県は脳血管疾患の死亡率が全国と比べて高い
それでは、鹿児島県の生活習慣病の現状と特徴を教えてください。
桶谷所長
グラフは鹿児島県の主な死因をあらわしています。
生活習慣病である悪性新生物いわゆるがん、心疾患、脳血管疾患などあわせますとおよそ1万1000人、全死因のおよそ53%を占めています。中でも脳血管疾患の死亡率は全国の中で高く、女性はワースト4位で、鹿児島の女性は他の県より脳血管疾患で亡くなる方が多い特徴があります。
生活習慣の改善と定期的な健診
この生活習慣病を予防するために、どのようにしたらよろしいでしょうか。
桶谷所長
生活習慣改善10か条をご紹介します。
特に鹿児島県では、全国と比べて歩く歩数が少なく、塩分摂取量が多く、また、野菜の摂取量が少ないというデータがあります。これらの生活習慣を見直すことで、病気の予防と悪化を防ぐことができます。
さらに、大切なことは健診を受診する事です。ところが、グラフのとおり鹿児島県は、特定健診・がん検診の受診率が低く、目標に達していないのが現状です。
健診の目的は、からだの異常を早期発見し、早期治療する事と体の状態を知って健康のために自分ができる事を行い、次の健診でその成果を確認することです。今回異常がなかったとしても、1年後には病気の芽が育っているかもしれませんので、定期的に健診を受診して生活改善に努め、楽しい未来のための健康設計を行って頂きたいと願っています。