春の息吹でココロもカラダも健康に!-教えて健康法-
1年以上の自粛生活と運動不足
コロナ禍二回目の春。
マスク着用の生活が日常となり、「ステイホーム」「テレワーク」「オンライン」等、この1年で、私たちのライフスタイルは大きく変化しました。
出機会の減少は、私たちの活動量や運動習慣にも大きな影響を与えるでしょう。 今後報告される2020年度の統計データは、運動習慣のある人の割合や歩数の減少、肥満や要介護認定割合の増大等、このパンデミックによる生活習慣の変化が大きく関連する可能性があります。 外出機会の制限により、座位時間の増加が予測されますが、座りすぎは心血管代謝疾患と死亡の危険因子であることが分かっていて、 1日に11時間以上座っている人は4時間未満の人と比べ死亡リスクが40%も高まると言われています。 今年は、家庭で無理なく安全に続けられる運動の必要性が問われてくるはずです。
オンライン動画や、アプリを活用するウェアラブルツールといった新しいアイテムが、スタンダードになってくる時代になっていくのかもしれません。
行動変容
経験によって生じる行動変化の学習プロセスを「行動変容(behavior change)」といいます。
行動変化のタイプには、「コロナの影響による外出の自粛で運動しなくなった」というように、①刺激によって誘発されるレスポンデント(応答する)行動と、梅干しを見ると唾が出る条件反射のように、②能動的に外界に働きかけるオペラント(自発する)行動の2つのタイプがよく知られています。
春は桜の季節。 日の光、日向の温かさ、風の音、五感で春を感じると、気張らず、外に出て、のんびり歩きたくなる。爽快感を感じると、また歩きたくなる・・・。
本来ならば「あたりまえの」反応や行動で、私たちのココロとカラダの健康につながるはずです。
1年以上に及ぶ自粛生活で、その一歩が出にくくなっている方も少なくないはず。「桜」の力を借りて、感染をしっかり予防しながら、「家族でお花見ウォーキング」などいかがでしょうか?気持ちよく体を動かしてみましょう。
動画でチャレンジ・簡単リズム体操!
運動の継続には、「楽しむこと」がとても大切です。
今回のシリーズでは、オンライン動画を活用してストレッチとヨガを紹介しました。3回シリーズ最終となる今回は、リズム体操にチャレンジ。「簡単リズム体操その1」は、足踏みからリズムに合わせて手と脚を連動させる動きの組み合わせです。
足踏みに手の動きを加えたり、歩幅を広くしたり狭くしたりするといった、一見簡単そうな動きも、同時に行うと上手くいかないことがあるかもしれません。
山下インストラクターの元気な笑顔と、楽しいリードに、思わず体が反応してしまうはずです。失敗しても大丈夫。脳はとても活性化しています。笑顔で、チャレンジしてみましょう。
「簡単リズム体操その2」では、サイドステップを使った脚の動きに、上半身の動きを連動させます。腕を大きく使い、肩甲骨周りの筋肉をしっかり使う全身を使ったエクササイズです。肩こりの解消にもつながりますよ。
全身運動を行うことで、適度に心拍数も上がるため、有酸素運動としての効果も十分期待できます。
強度の目安は、ニコニコと笑顔でエクササイズでき、じんわり汗がでるくらいのペース。
私たちが健康でいるためには、身体的、精神的、社会的に「ウェルネス」な状態でいられるためのアプローチが必要です。
それは運動に限ったことでなく、趣味や学習、文化的な活動まで幅広い選択肢があります。
ココロもカラダも「ウェルネス」な状態が保てるよう、新しいライフスタイルを見つけてみましょう。
桑原祐一(くわはら ゆういち) プロフィール
健康運動指導士
ヘルスケア・トレーナー
学歴
鹿児島県立川内高等学校 卒業
鹿児島大学教育学部 保健体育科 卒業
同大 大学院教育学研究科 修了
現職
株式会社ニチガスクリエート
アーバン・ウェルネス・クラブ エルグ 副支配人