教えて健康法
薬剤師に聞く健康のいろは ~お薬手帳編~ -教えて健康法-
「ポリファーマシーとお薬手帳について」
ポリファーマシーとは
ポリファーマシーという言葉を聞いたことがありますか?ポリファーマシーは、「複数」を意味する「ポリ(poly)」と「調剤」を意味する「ファーマシー(pharmacy)」からなる造語ですが、単に服用する薬が多いことだけではなく必要以上に多く薬が処方されていることにより、有害事象を起こしたり、きちんと薬が飲めなくなったりするなど薬に関連した問題につながる状態のことをいいます。
薬剤師に聞く健康のいろは ~健康食品編~ -教えて健康法-
「健康食品の正しい利用について」
わが国では「人生100年時代」と言われるようになり、個人の健康への意識が高くなるとともに健康食品やサプリメントへの関心も年々高まりを見せています。厚生労働省による令和元年国民健康・栄養調査報告において、「サプリメントのような健康食品を食べたり飲んだりしていますか」との質問に対して20歳以上の34・4%が「はい」と答えており、年齢が高くなるほどその割合が高くなっています。
人生100年時代の体づくり ~オーラル編 第3回~ -教えて健康法-
第3回 「オーラルフレイルの予防と対策・口腔機能低下症の治療法」
前々号、前号ではオーラルフレイルと口腔機能低下について連載してきました。前号で示したとおり、オーラルフレイルは口腔機能低下の症状がみられる状態を指し、歯科受診時に口腔機能の精密検査を行い、該当すると『口腔機能低下症』の診断となります。今回はオーラルフレイルの予防と対策、口腔機能低下症と診断された場合の治療法について、ご紹介します。
人生100年時代の体づくり ~オーラル編 第2回~ -教えて健康法-
第2回 「口腔機能低下症」
前号ではオーラルフレイルと全身への影響について記載させていただきました。今回はオーラルフレイルが進行し、重篤となった状態である『口腔機能低下症』と、早期発見のための『お口元気歯ッピー健診』についてご紹介させていただきます。
人生100年時代の体づくり ~オーラル編 第1回~ -教えて健康法-
第1回 オーラルフレイル
人生100年を健康に生きること、健康寿命を延長させることを目的に今回からオーラルフレイル・口腔機能低下症の予防と対策について3回シリーズでお伝えいたします。
第3回「社会活動編」人生100年時代の体づくり -教えて健康法-
第3回 社会活動編
長寿国のひとつであるわが国において、いわゆる寿命の延伸のみならず、「健康上問題なく日常生活を制限されることなく生活できる期間」とされる健康寿命の延伸は重要な課題である。健康寿命の延伸のためには、身体を動かす活動を積極的に行うことや知的な刺激で脳の活性化を促す活動が推奨される。また、普段から食生活に気を配り、バランスの良い食事を心がけることも重要である。さらには、社会とのつながりを維持し、他者との交流や社会的な活動に参加することも健康寿命の延伸に有益となるでしょう。
第2回 人生100年時代の体づくり -教えて健康法 活動編-
第2回 知的活動編
介護・支援が必要となった主な原因で最も多いのは認知症(17・6%)であり(2019年国民生活基礎調査)、要介護の予防として認知機能の衰えを予防することは重要な課題である。また、加齢に伴う「虚弱」や「老衰」を意味するフレイルには、身体的な問題のみならず、認知・心理・精神的な問題も含まれ、身体機能の低下と認知機能の低下が併存すると、要介護の発生リスクがさらに高まる。そのため、高齢期における健康長寿の延伸のためには、身体を動かす活動のみならず、積極的な知的活動を促進して、脳の活性化を通して認知機能の低下を抑制する対策も求められる。
第1回 人生100年時代の体づくり -教えて健康法 活動編-
第1回 身体活動編
わが国の平均寿命は男性が81・47歳、女性が87・57歳(令和3年簡易生命表)であり、今後も平均寿命は延びていくことが予想される(図1)。100歳以上の人口は9万人を超え、いまや「人生100年時代」と言われるようになった。しかしながら、健康寿命と呼ばれる健康上の問題で日常生活が制限されることなく過ごせる期間は男性で72・68歳、女性75・38歳(令和元年)とされており、男性で9年、女性で12年ほどは不健康な期間が存在するとされている。人生100年時代では、単に寿命の延長だけでなく、元気で健康な心身状態で自分らしく過ごすかが重要であろう。
第6回 ストレスへの対処法 ~俯かん的視点と相談の効果~ -教えて健康法 メンタルヘルス編-
ストレスは特別なことによって引き起こされるわけではなく、私たちの日常生活や環境の中にあります。通常、私たちは何らかのかたちでストレスを上手に発散しています。
それは、私たちのからだには、ゴムマリのような弾力でストレスを跳ね返そうとする働きがあるからです。
しかし、その頑張りも長く続くと弾力性は失われ、自分ではどうにもできなくなって「心や体の病気」になることがあります。
ストレスがもとで心身に影響が出ている場合には、その原因であるストレッサーを取り除くことが解決への早道ですが、上手に気分転換をしたり、日頃から自分に合ったストレス対処法をいくつか身につけることで、ストレス回避を図ることもできます。
第5回 睡眠とメンタルヘルス ~睡眠の質を高めるポイント~ -教えて健康法 メンタルヘルス編-
現代人は睡眠不足
日本人の睡眠時間は世界で最も短いといわれています。(表1)
加えて、コロナ禍の外出自粛や加速するデジタル化など、環境や生活の変化から睡眠のリズムが崩れてしまったという人は少なくないのではないでしょうか。
睡眠不足は、短期的には全身の倦怠感やパフォーマンスの低下をまねき、自律神経のバランスを崩してしまいます。
自律神経が乱れると、「朝起きられない」、「寝ても疲れがとれない」、「夜なかなか眠れない」などの症状につながり、睡眠不足が負債のようにたまると、生活習慣病やがん、認知症、うつ病などのリスクが高まることがわかっています。