ヘルシーごはん
「にんじんのトリオプレート」旬を食べようヘルシーごはん 2014年3月号
健康的なメニューを2年間にわたってお届けしてきました“ヘルシーごはん”コーナー最終回は、「にんじん」を使った3品を紹介します。
カロテンが免疫力を高め、動脈硬化などに力を発揮
【今月の旬野菜】にんじん
にんじんといえばカロテン。免疫力を高めたり、動脈硬化などに力を発揮するカロテンは、にんじん1/4~1/3本で1日に必要な量が摂れるほどです。特に表皮のすぐ下に多く含まれますので、よく洗って皮ごと使うと効率よく摂れます。
にんじんの色が薄いと栄養価が低いと思われがちですが、カロテン以外のリコピンやキサントフィルの量が多い場合にも色は薄くなります。にんじんを調理する場合にはいくつかの注意があります。まずカロテンは脂溶性のビタミンなので、油と一緒に調理をすることにより吸収を高める必要があるということ。そして、にんじんにはビタミンCを破壊する酵素が含まれているので、ビタミンCを多く含む他の野菜などと一緒に調理をする場合には、先ににんじんに酢をかけたり、熱を加えたりして、酵素の働きを止めてから使うことです。
「ほうれん草のトリオプレート」旬を食べようヘルシーごはん 2014年1月号
造血・抗酸化作用、目や粘膜の強化に力を発揮する「ほうれん草」を使った3品を紹介します。
旬ならではの甘さを味わいたい
【今月の旬野菜】ほうれん草
秋から冬の寒い中で栽培されたほうれん草、特に霜に当たるほど冷たい外気に触れてじっくり育てられたものは、糖度が増して大変甘く、旬ならではのおいしさとなります。栄養価の高い野菜の代表格とされるほど、カロテン、ビタミンB群C、E、葉酸などのビタミンや、鉄分、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルが格別に多く、造血作用、抗酸化作用、目や粘膜の強化に力を発揮します。えぐ味のもとになるシュウ酸は、大量に摂取しなければ影響はありませんし、この時期のものは含有量も少ないのですが、基本的にはさっとゆでて水にはなし、抜いて使うのがおすすめです。品種改良で、根まで緑色の柔らかいものの流通が増えてきましたが、根元の赤い昔ながらの日本ほうれん草は、歯応えや味も特によく、赤い部分に骨を強化するマンガンが多く、見逃せないものです。
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「大根のトリオプレート」旬を食べようヘルシーごはん 2013年11月号
冬の食卓でなじみ深い「大根」を使った3品を紹介します。
【今月の旬野菜】大根
品種は多いですが、地面から出た根の部分が緑色の青首大根が9割を占めます。根にはビタミンCの他、ジアスターゼなど胃腸の働きを整えたり、焼き魚の焦げに発生する発がん物質を解毒させる消化酵素が多いのが特長で、その働きが最も活かされるのは生の大根おろしです。しかし、加熱によって甘味が強くなる独特の風味も好まれ、おでんやふろふき大根など人気です。それらをより味のしみたおいしいものにするために、大根を軽く干したり、冷凍したりして使うのもお勧めです。葉にはカロテンやビタミンC,葉酸、カルシウム、マグネシウム、食物繊維が大変多く、葉つきの大根の価値は高いといえます。
カロリーの低い大根のような野菜を、調味料少なめに薄味にしていただくことが、上手なダイエットの方法のひとつです。
「さつまいものトリオプレート」旬を食べようヘルシーごはん 2013年9月号
秋の味覚の定番として、様々な栄養素を含む「さつまいも」を使った3品を紹介します。
【今月の旬野菜】さつまいも
さつまいもの主成分はでんぷんで、加熱により一部が糖質に変わり甘みとなります。その際に重要なのはアミラーゼの関わり方。アミラーゼは70℃以上では効力がなくなるため、石焼きや低い温度の蒸し器、またはオーブンでじっくり、ゆっくり焼いた方が、よりアミラーゼが働き甘みを引き出すことができます。食物繊維が多いことで、整腸作用や便秘解消の働きがありますが、切った時に切り口から出てくるヤラピンという白い液体も、実は同じ作用があり、二重に腸をきれいにしてくれます。その他ビタミンCやビタミンE,カロテンも多く、抗酸化も期待できます。
「トマトのトリオプレート」旬を食べようヘルシーごはん 2013年7月号
紫外線の害を受けやすい季節の強い味方
リコピンの抗酸化作用で疾病予防
【今月の旬野菜】トマト
赤い色素のリコピンは、活性酸素の働きを抑える高い抗酸化作用 があり、ガンや動脈硬化の予防効果のほか、肝臓の酸化ストレス をとり、脂肪肝などを抑制する効果もあります。そのリコピンをより 効率よく摂るには、ビタミンEの多いゴマや油脂類と一緒に調理す ること。抗酸化力は5~6倍にもアップします。ビタミンCも多く、さら にそのビタミンCの体内活性を高めるケルセチンも同時に多いので 紫外線の害を受けやすいこの季節の強い味方となります。うまみ 成分であり、脳の活性化を促す働きも持つグルタミン酸が 煮込み料理やドライトマトにした時の独特の風味のもととなります。疾病予防効果の高い「トマト」を使った3品を紹介します。
「新ゴボウのトリオプレート」旬を食べようヘルシーごはん 2013年5月号
春から夏にかけて出回る「新ごぼう」
豊富な食物繊維が、生活習慣病の予防に効果的
【今月の旬野菜】新ゴボウ
食物繊維の多い食材の代名詞のようなゴボウ。水溶性のイヌリンや、不溶性のセルロース、リグニンなど豊富な食物繊維が、血糖値の上昇をコントロールしたり、コレステロール値を下げたり、腸内環境を整えたりと、生活習慣病予防に有効です。特にリグニンは発がん性物質の吸収、排泄効果も期待されています。
切って水にさらすと出る茶褐色のアクはポリフェノールで、体に有用なだけでなく、うまみ成分でもあります。特に皮のすぐ下に多く含まれていますので、皮をむかず、切ってからも水にさらさずに使うと、その効用もうまみも活かすことができます。
皮むきやアク抜きをせずそのまま調理するのが、ごぼうの効用や旨みを活かすコツ。今回は手軽にできる3品を紹介します。
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「キャベツのトリオプレート」旬を食べようヘルシーごはん 2013年3月号
そのままでも火を通しても、一年中美味しく食べられる「キャベツのトリオプレート」 調理時間40分
【今月の旬野菜】キャベツ
胃酸の分泌を調整して粘膜の保護をするビタミンUや、潰瘍の傷の止血作用のあるビタミンKの相乗効果は、キャベツ特有で胃腸を守ります。
ビタミンCも豊富で、100g当たりに含まれる量はオレンジなどの柑橘類とほぼ同じです。また、発がん物質を抑制するイソチオシアネートも特有に多く、緑の葉の部分に多いカロテンの抗酸化力と合わせて、健康効果が期待できます。
その他、ミネラルやアミノ酸も多いですが、それらのうちカロテン以外はほぼ水溶性で熱にも弱いので、生食がおすすめ。熱を加えるなら汁やスープごと摂るようにしましょう。
「根深ねぎのトリオプレート」旬を食べようヘルシーごはん 2013年1月号
いつもの材料から生まれる風味豊かな味
「根深ねぎのトリオプレート」 調理時間40分
【今月の旬野菜】根深ねぎ
白い部分は、土をかぶせて日が当たらないように育てて作ります。
長ねぎ、白ねぎとも呼ばれ、白く長い葉鞘部を食用としますが、緑の部分もおいしく、活用度高い野菜です。
白い部分には、血行促進や抗菌作用の高い硫化アリル、血栓予防のアリシン、風邪予防のビタミンCが多く、緑の部分にはカロテンや葉酸、カルシウム、カリウムの他、活性酸素の働き
を抑えるセレンも多いです。
それらの効果を活かすなら、生で水さらしをしないことですが、切り口から出るぬめりが加熱すると甘味に変わり、おいしくなるので、色々な調理法で楽しみましょう。
「白菜のトリオプレート」旬を食べようヘルシーごはん 2012年11月号
秋から冬の食卓に欠かせない食材、白菜
「白菜のトリオプレート」 調理時間24分
【今月の旬野菜】白菜
鍋物の季節になると出番が増える白菜。その他、漬物や煮物、炒め物など、秋から冬の食卓に欠かせない白菜は、風邪予防のビタミンC、解毒酵素生成のインドール化合物が豊富な栄養豊かな葉菜です。
外側の緑濃い葉はカロテンが多く、内側の黄色い部分はビタミンCやカリウムが豊富、そして芯の部分にはカルシウムがたっぷりです。
また、水分が95%と多く、低カロリーで熱を加えるとたくさん食べられるので、薄味にすればダイエットメニューに最適です。
できればカットしたものより丸ごと買って、外葉からはがして使い、残りは新聞紙で包んで、冷蔵庫野菜室に立てて保存すると長持ちします。
「なすのトリオプレート 」旬を食べようヘルシーごはん 2012年9月号
ポリフェノールが老化を防ぐ
「なすのトリオプレート 」調理時間50分
【今月の旬野菜】なす
なすの果実のほとんどは水分。しかし、紫色の皮の部分のナスニンというアントシアニン系色素や、切った時に出る「あく」のクロロゲン酸はポリフェノールの一種で、コレステロールの酸化や細胞の老化を防ぐ働きがあります。焼きなすのような特別なものを除き、なるべく皮むきや水さらしをせずに調理するのがおすすめ。
ナスニンは鉄のイオンで紫色が安定したり、酸で赤みに変わるなどすることから、漬物では釘を一緒に漬けたり、しば漬けのように酸性の調味にしたりして風合いを変えることができます。
果実のつやがよく、へたを触ると痛いほどに張りがあり、果実とへたの境目が白いものが新鮮です。冷蔵庫での保存は新聞紙で包み、ポリ袋に入れましょう。