健康づくりのための運動(筋力トレーニング)-第2回教えて健康法-
介護や転倒予防等を目的とした筋力トレーニングが必要
前回の有酸素運動(ウォーキング)に引き続き今回は、筋力トレーニングについて運動方法等をお話していきたいと思います。以前までは、筋力トレーニング=男性や競技スポーツ実施者がするものであるといった感覚が強かったような気がします。しかしながら最近では高齢の方々は介護予防・転倒しないための体づくりや骨粗鬆症予防と言った目的のために筋力トレーニングが必要とされ、女性でもSNSに腹筋の写真を載せる〝腹筋女子〟やボディメイクのために率先して筋力トレーニングを取り入れる方が増えてきているようです。
体重を負荷として実施するトレーニング方法
筋力トレーニングにはさまざまな方法があります。筋力マシンやバーベル・ダンベルと言った高価な器材を利用するもの、エクササイズボールやチューブ、ロープなど手軽な道具を利用するもの、体幹トレーニングや自身の体重を負荷として利用する方法などです。今回は道具を必要とせずに自身の体重を負荷として実施するトレーニング方法をご紹介したいと思います。 まず、トレーニングを行う際に考慮していただきたい三大原理(表1)・五大原則(表2)があります。中でも、
過負荷の原理…日常生活で使う筋力以上の負荷をかけないと向上しにくい。 日常生活においては最大筋力の3割程度しか使われていないため、それ以上の負荷をかけなければ効果が現れにくいと言われています。(感覚的には”ちょっと重たい” “ちょっときつい”と感じる重さで実施する)
漸進性の原理…筋力がついてきたら、今までよりも負荷や量を増やす。
意識性の原則…目的を明確に意識する。トレーニング中は使われている部位に意識を向ける。 などです。 原理・原則に従って実施することで、安全でより効果的に成果を得ることができます。
正しい姿勢と基礎代謝アップを図る
今回のトレーニング種目は、正しい姿勢を保つための抗重力筋群(注1)の維持・向上と基礎代謝アップが図れる種目を中心にご紹介します。(表3)
(注1;重力に負けないように姿勢を維持するための筋肉群)
①スクワット
②腕立て伏せ
③腹筋
④ヒップリフト
⑤カーフレイズ
⑥アームレイズ
無理のない回数、動作から始め、痛みが出た時には一時中断し、専門家に相談しましょう。
柳田 豊(やなぎた ゆたか) プロフィール
【職歴】
昭和64年 | 鹿屋体育大学 体育・スポーツ課程卒業 |
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同年(平成元年) | (株)ニチガスクリエート入社 アーバンウェルネスクラブ エルグ |
平成21年1月 | リセット・プラス設立 コンディショニングトレーナーとして活動 |
【資格】
- 健康運動指導士 (健康・体力づくり事業財団認定)
- ヘルスケアトレーナー(中央労働災害防止協会認定)
- ホリスティックコンディショナー(JHCA 認定)
- ストレッチポールアドバンストトレーナー(JCCA 認定)
- キネシオテーピング療術家(キネシオテーピング協会認定)
- 肥満予防健康管理士(日本肥満予防健康協会認定)
- 貯筋運動指導者(健康・体力づくり事業財団認定)
- その他(G ボール、スタビライゼーションベーシック)
【実績】
鹿児島県健康づくり運動指導者協議会 会長