“食”こそ予防の トップバッター-教えて健康法(レシピ編第1回)-
“食”こそ予防のトップバッター
これからの健康法は、「先進医療」より「先制医療」。その第一の手段として考えられることが、かねてからの食生活管理です。2008年4月から始まった40歳~74歳を対象とした通称“メタボ健診“もかなり受診率が上がってきたようにも思われます。しかし鹿児島県民は全国的に見ても、病院大好き人間が多く医療費はかさむ一方です。
厚生労働省は5年に一度の『日本人の食事摂取基準(2020年版)』を発表します。今回の変更点の柱は、年齢区分の見直し、それに伴う高齢者の適正体重の評価、フレイル・プレフレイル評価、高齢者のたんぱく質目標量の考え方など、高齢者に関連した変更事項が多くなっています。
もちろんこれは、高齢者の自立を確保するための低栄養・サルコペニア・ロコモティブシンドローム予防を目的としていますが、何よりも大切なことは、高齢者といわれる世代になる前から、しっかりと健康のための食生活を身に付けておくことです。
では予防のための“食”とはどんな事に気をつけたら良いのでしょう。
- 健康の物差し・体重変化
日本人の標準的な計算式、身長(m)×身長(m)×22、この標準体重から大きく変化しないように体重コントロール。 - 1日3食、好き嫌いなく良く噛んで。
食品をグルループ分けし、上手に組み合わせることで、栄養素の過不足を補う。 - バランスの良い食事の組み合わせを考えて。
足りない栄養素を補うには何を加えれば良いか考えて。
メニュー紹介
では、今が旬の秋鯖とさつまの黒酢を使ったメニューを紹介します。
《エネルギー…680kcal》 |
秋鯖の黒酢ソテー
材料(4人分)
- 秋鯖70g×4切れ
- 酒大さじ1
- 薄力粉大さじ1
- にんにく1かけ
- オリーブ油大さじ1
- ミニトマト12個
- 玉ねぎ1個
- しめじ80g
- 塩・黒こしょう少々
- 白ワイン適量
- A(黒酢大さじ2、砂糖大さじ1、淡口醤油小さじ1、パセリ適量)
作り方
- 鯖は酒を振ってしばらく寝かせ、汁気を軽くふいて薄力粉をはたいておく。
- ミニトマトはヘタを取り半分に、玉ねぎは薄く切る。しめじはヘタを取り、房をほぐす。
- フライパンにオリーブオイルを入れ、スライスにんにくを炒め、鯖を皮目から両面を焼き、一度取り出しておく。
- 玉ねぎ、しめじを炒め、火が通ったらミニトマト・塩・黒こしょう・白ワインを加え、蓋をして蒸し焼きにする。
- 鯖を戻し、Aの調味料を加えて、一煮立ちさせる。刻みパセリを上にかける。
野菜の生春巻き
材料(4人分)
- ライスペーパー4枚
- 無頭えび4尾
- レタス20g
- きゅうり40g
- 水菜20g
- みょうが20g
- しそ4枚
- A(ヨーグルト・マヨネーズ大さじ1、淡口醤油小さじ1、カボス少々)
作り方
- 無頭えびは背わたを取り、下茹でし、殻をむき、縦半分に切る。
- レタスは適当な大きさにちぎり、他の野菜は4cm長さの千切りにする。
- ボウルに水を入れ、ライスペーパーを軽く浸けた後、乾いたまな板の上に置き、具材を乗せて巻く。
- Aの調味料を合わせ、タレを作る。かぼすの皮を刻み加える。
オクラの山椒和え
材料(4人分)
- オクラ12本
- 濃口醤油小さじ1
- ごま油小さじ2
- 白ごま小さじ1
- 山椒少々
作り方
- オクラは下茹でし、斜めに薄く切る。
- オクラをボウルに入れ、調味料と混ぜ、さらにすった白ごま・山椒を加え、混ぜる。
なめこの卵スープ
材料(4人分)
- 卵1個
- なめこ水煮40g
- 玉ねぎ80g
- 人参40g
- 生姜少々
- 鶏がらスープの素4g
- 塩少々
- 水500cc
- 葉ねぎ少々
作り方
- なめこの水煮は沸騰したお湯にさっと湯通しする。玉ねぎは半分に切り、3mm幅に、人参は2cmほどの短冊切りにする。
- 鍋に分量の水を入れ、玉ねぎ・人参を加えて煮る。沸騰したらなめこ・おろし生姜・鶏がらスープの素・塩を加える。
- 沸騰したら溶き卵を流し入れ、小口切りにした葉ねぎを盛る。
栗の水まんじゅう
材料(4人分)
- 粉寒天3g
- 砂糖大さじ2
- 水300cc
- つぶあん40g
- 栗4個
作り方
- 栗は下茹でし、皮を剥いておく。
- つぶあんは4等分にし、中に栗を入れて丸めておく。
- 粉寒天・砂糖・水を鍋に入れ、火にかける。沸騰したら、コップにラップを敷き、粗熱をとった寒天液を流し、中央に2のあんを置く。
- ラップの上を輪ゴムで縛り、冷蔵庫で冷やし固める
《プロフィール》 油田 幸子(アブラダ サチコ)
【略歴】
1968年 鹿児島県立短期大学家政科生活科学専攻卒
2007年 JA鹿児島県厚生連栄養管理科指導主幹
【役職】
鹿児島県厚生連病院 栄養管理科指導主幹
(公社)鹿児島県栄養士会理事・病院協議会会長
鹿児島県食の安心・安全推進委員会委員
鹿児島県在宅医療連絡協議会委員 その他
【資格】
管理栄養士
日本病態栄養学会認定病態栄養専門師
日本病態栄養学会認定NSTコーディネーター
日本糖尿病療養指導士
日本静脈経腸栄養学会認定NST専門療法士
2019-11-29
カテゴリー: 教えて健康法