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第4回 食生活とメンタルヘルス ~小腹が空いたらタンパク質を~ -教えて健康法 メンタルヘルス編-

朝食は体内時計を整えるカギ

 近年、食生活とメンタルヘルスに関する研究において、食事をとる「タイミング」や「何を食べるか」といったことは、身体だけでなく心の健康にもかかわることがわかってきています。
 特に、メンタルヘルスケアとして、食事を通じ、「体内時計」のリズムを正しく保つことを意識することはとても重要です。
 私たち人間には1日周期でリズムを刻む体内時計が備わっており、意識しなくても昼間は身体と心が「活動状態」に、夜間は「休息状態」に切り替わります。
 体内時計が乱れると、メンタルヘルスに関わるホルモンの分泌や、自律神経の働きにも影響を与えることが指摘されています。
 体内時計に最も強く影響するのは「光」の刺激ですが、「食事」も重要な要素のひとつと考えられています。
 なかでも「朝食」は体内時計を整えるカギと言われています。

起床後1時間以内に朝食を

 体内時計のリズムを整えるうえでは、起床時刻を一定にして、朝起きたら光を浴びることが大切です。
朝の光で脳の視交叉上核にある「親時計」をリセットし、さらに、起床後一時間以内に朝食をとることで皮膚や内臓、血管などの全身の「子時計」の時刻が合うと言われており、一日を快調にスタートするためにも身体や脳をアクティブモードに切り替えることが重要です。
 朝食を欠食している人は、まず朝食をとる回数を増やすことから始めてみてはいかがでしょう。(図1) 

 

朝食には卵(タンパク質)が最強

 皆さんは、朝食としてどんなメニューを用意しているでしょうか。
朝食には、「ごはん」や「パン」などの糖質は比較的とりやすいメニューかと思います。脳にエネルギー源である糖を届けるためにも糖質をしっかりとることは大切です。
さらに、タンパク質を一緒にとることを意識したいものです。タンパク質を構成するアミノ酸は、メンタルヘルスにかかわる神経伝達物質やホルモンの材料にもなります。「納豆」や「卵」などはとりやすいタンパク質のひとつといえるでしょう。特に、「卵」は朝食におすすめの食品です。「ゆで卵」など、前日に用意するなどのひと工夫で、朝の時間を有効に活用できます。(図2)

遅い夕食にはタンパク質の補食を

 また、夕食が遅くなるようなときは、強い空腹を回避するためにも「補食」をとるようにすると良いでしょう。
 ただし、夕方以降に甘いお菓子などを食べるのは要注意です。この時間帯は、血糖値の上昇を抑えるインスリンの分泌量が減少しており、甘いものを食べると、急激に血糖が上がり、その後急降下します。血糖値の乱高下は、ホルモンの分泌を乱し、イライラや気分の落ち込みを招きやすくなるからです。
 補食には、「タンパク質」がとれるものを選ぶと良いでしょう。簡単に買える食品として、「ゆで卵」や「牛乳」「豆乳」「チーズ」などがおすすめです。

うつと関連する不足しがちな栄養素

 メンタルヘルスと関連がある不足しがちな「栄養素」は(表1)に示すとおりさまざまな食品に含まれています。(図3) 不足が心配される栄養素については、サプリメントなどで補う方法もありますが、食事を整えるうえで大切なことは、「主食・主菜・副菜」を揃えることです。このことで、種々の栄養素をとることができ、充足度が高まります。 また、ウィンナーやハムなどの「加工食品」には、 1)「微量栄養素」の吸収をさまたげる添加物が含まれているものもあり、偏らない工夫が必要です。 なお、日本人を対象とした研究では、「日本型の食事」のパターンのスコアが高い人ほど、抑うつリスクが低いとの報告もあります。「日本型の食事」とは、いわゆる野菜やきのこ、海藻、大豆製品、魚、果物、緑茶に特徴づけられる食事です。 栄養のアンバランスは、身体だけでなく、心の健康にも悪影響を及ぼします。不足しがちな栄養素を積極的にとることで、メンタル不調の改善に役立てていきたいものです。(図4)

1)「微量栄養素」とは、微量ながらも人の発達や代謝機能を適切に維持するために必要な栄養素であるビタミン(ビタミンD、葉酸など)、ミネラル(鉄、マグネシウム、亜鉛など)を指します。

 

執筆者

鹿児島県民総合保健センター
所長 桶谷 薫

 

2022-11-29
カテゴリー: 教えて健康法 

カテゴリ:教えて健康法

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